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インデックス投資の実践1


 インデックス投資を行うにはインデックス(市場の平均値)に連動するようなファンドを買えばいいだけの話なんですが、インデックス投資の認知度も増えてきており、投資の対象となるインデックス商品は多様化され、選択肢の幅はきわめて大きくなりました。


インデックス投資を行うにしても投資対象は様々なんです。
ETFにするのか、それとも投資信託にするのか。
国内株式にするのか、それとも外国株式にするのか。
はたまた、国内株式と外国株式、債券などを組み合わせてバランス型で運用するのか。等々

いきなり全てのことを混ぜて考えることは難しいと思います。
まずはその選択肢を分解してひとつずつ順を追って見てみましょう。



【選択肢@金融商品】
 インデックス運用が可能な金融商品はETF投資信託の二種類に分かれるわけですが、どちらが良いとは一概にいえず、どちらも一長一短あります。

ETF・・・・・・・・投資信託に比べるとコストは安い
投資信託・・・・一万円から購入できる(5000円もあり)

ETFならば購入単位は大きいものの、コストが投資信託に比べると割安です。投資資金が豊富にあり、月の収入などが比較的安定している方はETFを利用する方が多いようです。

これに対して投資信託は一万円という少額から購入することができ、また売却するときも少額から売却していくことが可能です。ETFに比べればこの点が有利ですね、上昇相場に突入したときにちょっとずつ売却していくという手法が可能ですから。インデックス投資を始めたての方はこちらから始める方が多いようです。

ETFや投資信託からは多くのインデックスファンドが売られています。
↓のリンク先で軽く確認してみてください。たくさんありすぎて迷います。
ETF(国内ETF海外ETF・・・モーニングスターより)
投資信託(モーニングスターより)





【選択肢A金融商品U】
インデックス商品には株式型と債券型、株式と債券が混ざっているバランス型があります。
投資信託ならばこれら全てのタイプのインデックス商品があります。
とくに世界経済の動向に合わせて、アセットアロケーション(資産配分)まで考えてくれているバランス型ファンドというのは投資信託ならではのものといえるでしょう。すべてファンドマネージャーにお任せというタイプです。(例:セゾン投信のセゾンバンガード・グローバル・バランスファンド

これに対して、ETFは株式型は種類が豊富にあるものの、バランス型のファンドはありません。
また債券型に関してもそこまでの品揃えはよくありません。





【選択肢B投資対象国】
投資対象国は日本、先進国、新興国と三つに大きく分けることができます。
日本に投資するタイプとしては。日経平均連動型、TOPIX連動型が有名でしょう。
先進国も新興国も日本の日経平均、TOPIXと同じ様な指標が用意されており、それに連動するようなタイプが存在しています。

例えば、、
MSCIコクサイインデックス⇒日本を除く世界の主要国で構成されているインデックス
MSCIエマージング・マーケット・インデックス⇒アジア8ヵ国、欧州4ヵ国、中東・アフリカ4ヵ国、中南米5ヵ国で構成されているインデックス

これらはETFにも投資信託にもどちらのタイプでも売られています。
この選択肢のポイントは、これらの国々に分散投資することによって、どのようにリスク軽減をはかるのかという点です。(ただ先進国のリスクは小さく、新興国のリスクは大きいと考えるのは避ける時期に来ているかもしれません。新興国が成長すればするほど、その考えを強めていいと思います。)



【選択肢C投資のタイミング】
投資のタイミングに関してはドルコスト平均法とスポット投資があります。

ドルコスト平均法・・・・合理的な時間による分散投資が可能
スポット投資法・・・・・・・これは自分のタイミングで適当に買っていく手法です(管理人用語)

投資信託ならば少額から投資可能であるので、ドルコスト平均法が可能です。
もちろんスポット投資法でも可能なんですが、これは主にプロの動向を逆手にとって行う投資法で、なかなかチャンスは訪れず、実行可能かどうかというとかなり難しいでしょう。ドルコスト平均法の方が見返りは小さいですが、確実性は高いです。

具体的には、スポット投資法とは、過度に発達しすぎた金融市場の一時的な麻痺を狙った投資法です。チャンスは極めて少なく、確実性が高いので、今後は安全・確実が大好きな日本人には好まれる手法になるかと思ってます。

(※スポット投資法の一例)
直近での一例をあげると、、、2011年半ばから始まった欧州債務危機はご存知ですよね。欧州の金融機関、いわゆるプロの投資家達は、アメリカドル(MMF等)で資金調達してアジアや南米といった新興国に投資しています。そんな状況で、ギリシャ国債の価値がゼロになるかもしれない、という危機が訪れたらどうなるか。多額のギリシャ国債を保有する欧州金融機関は、ギリシャ破綻となれば、早急に現金が必要になりますので、アジアや南米への投資を一時切り上げ、現金確保に動きます。

結果どうなるかというと、、、株価と為替が両方とも大幅下落するという事態が訪れます。これをキャピタルフライトといいます。スポット投資法は、主にそういった危機時に買いつける方法です。為替も株価も両方とも大幅下落(例:ブラジル・韓国など)してくれるので安く買えます。
金融市場が過度に発達したためにこういった事がおこるんですが、、、、新興国にとってはたまったものじゃないですね。(管理人はこれを別名:金融テロと読んでいます。)



選択肢のまとめ
 以上の4つのポイントから判断すると、投資信託は知識の不十分な初心者に適しており、ETFはある程度投資に関する知識のある経験者に適しているといえます。

それは投資信託ならば月々1000円から始めることができ、資産配分もファンドマネージャーにまかせっきりというタイプのファンド(バランス型ファンド)が存在し、さらにドルコスト平均法も利用することが可能なのでリスクの少ない投資が可能だからです。

 またETFの利点はコストが少ない点であり、欠点は資産配分を自分で考えないといけないという点です。このため、アセットアロケーション(資産配分)に関する知識と先を見通す力とある程度の投資経験が必要です。また、ドルコスト平均法という手法は金額的に大きいため、小口の投資家には向いてません。



 投資の知識・経験が少ない状態ではたとえ上の特徴が理解できても、経験が少ないぶん自分で判断することは難しいはずです。そのため、知識不足+経験不足はネット上のブログや書籍などで補っていくのが良いように思います。

次ページでは具体的なインデックスファンドをいくつか紹介したり、インデックス投資法の実践例をいくつか紹介していきます。

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B運用にかかるコスト面での有利さ
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Eインデックス投資の始め方その1
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Gインデックス投資が実践できる商品の紹介1
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Iインデックス投資が実践できる商品の紹介3

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