アクティブ投資の弱点
日経平均やTOPIXなどの市場の平均値を上回ってやろう!とするのがアクティブ投資。
それに対して、
市場の平均値で良いではないかとするのがインデックス投資です。
普通の感覚なら、市場の平均値に勝とうとするアクティブを選択するはずなんですが、投資についてある程度勉強している個人投資家さんから高い評価を得ているのはなぜかインデックス投資の方なんです。
この矛盾の謎を解き明かす秘密は何なのか?
まずは
アクティブ投資の弱点について考えていきましょう。
@全ての投資家が市場の平均値に勝とうとするのは不可能です
市場の平均値は、市場に参加している投資家全員の成績の平均値ですから、全ての投資家が勝とうとすることは到底無理であるのはわかりますよね。勝ってる者もいれば負けている者もいる、勝ってるアクティブ投資家がいれば、それだけ負けているアクティブ投資家もいる。平均値はその中間なので、全ての投資家が平均値を上回ることは不可能です。
Aコスト(手数料)は収益を圧迫する
そもそも投資信託を購入すると、余分にコスト(販売手数料、運用報酬)がかかります。このコストというのは、販売時にかかる手数料と、運用時にかかる手数料(ファンドマネージャーに支払う給与等)のことです。
たとえ市場の平均値を目指そうとインデックス運用を行ったとしても、インデックス指標(日経平均、TOPIX)には絶対に勝てません。(?と思うかもしれませんが、続けて読んでいってください。)
それは当然。
なぜかというと、
販売手数料や運用報酬など余分にコストが差し引かれるからです。
指標っていうのはコストを差し引かないで算出されてますから、それは当然の話です。
そして、
このコストが高く設定されているのは、インデックス運用ではなく市場平均を上回る成績を目指すアクティブ運用です。コストは運用成績にかかわらず、一定額差し引かれていきます。
インデックスの方がコストが安いのは、単純に
「運用に人手がかからない。」だからです。市場平均値と連動させるように組入銘柄を動かすだけでいいからです。
これに対してアクティブ運用の方がコストが高いのは、
「運用に人手がかかる。」からです。どの企業の株式を購入するのかなど調査費用や人件費の負担が大きいのです。
B金融市場は効率的に出来ている (・・)?
これは、
「株価は全ての情報を織り込んだ適正な価格である。」という考え方にもとづいています。
この考え方を
効率的市場仮説っていいます。(ちょっと理解しにくい言葉なんですが、、、)
投資に関する情報はネットなどの普及によって誰でも簡単に入手することができるようになりました。
ですから、自分が入手した情報は他の投資家さんも入手しているということで、掘り出し物の銘柄を探すことは難しくなってきており、長期に渡って優秀な成績をおさめることは困難になってきているんです。
新しい情報が市場に流れても即座に市場は反応するというのが効率的市場仮説というやつです。
市場が効率的に即座に動いてしまうのなら、アクティブ投資家が好成績を残すことは困難です。
なぜなら市場平均に勝つには、新たな情報が株価に反映する前に仕込んでおく必要があるからです。
以上の三つが、
アクティブ投資のデメリットです。
データーを調べてみると、アクティブ運用を行っているファンドが市場平均に勝つこともできていますが、それは上昇相場の期間だけという、期間を限定した場合です。
長期間にわたって市場平均に勝る成績を残しているファンドとなると数えるほどしか存在しません。
ほとんどのアクティブファンドは市場平均かそれ以下の成績を残すことになります。
では次にインデックス運用のメリットについてひとつずつ見ていきます。
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