やさしい投資信託ガイドトップファンドマネージャーの研究FMの研究(そのC)

FMの研究(そのC)


前回の研究(そのAそのB)では、ファンドマネージャーの必要な資質について調査しました。
現役ファンドマネージャーが考える「FMに必要な資質」とは以下のようなものでした。

@信頼できる人
A自らの任務を十分に理解している人
B考え計画し判断したことを実行できる人


一見ファンドマネージャーには『銘柄分析などの分析力を求められる人』だと思いがちですが、それだけの能力では勤まらないようです。

それもそうですね。
投資信託で銘柄分析は、基本的にアナリストたちの仕事ですから。
アナリストたちが分析した結果をファンドマネージャーに渡します。それでファンドマネージャーが最終的な決断を下すという形になってるからです。

この点については、私たち個人投資家にも共通するところですね。
私たち個人投資家も最終的な判断はファンドマネージャーと同じように自分たちで下します。
実はこの『最終的な判断を下す』というのがもっとも難しい点でもあります。

個別銘柄に投資をしている人ならば誰しも経験があると思いますが、売買、とくに売るときにおいてひどく悩んだことがあると思います。
たいていの悩みは「損切りすべきかどうか・・・。」といった類いのものですが^^;
もちろん「利益確定すべきかどうか・・・。」で悩むこともあります。
不思議なことに買うときはあまり悩まないのですが、売るときはすごく悩みますよね。
最終的な判断を下すのが難しい一例です。



とある本にはこう書かれていました。
ファンドマネージャーはいわば、舵取り役であると。
つまり「ファンドマネージャーとは、大海原を駆け抜ける船長のような仕事である。」と書かれてました。それでアナリストたちはその船の乗組員であると。
託された資金を船に積んで、乗組員であるアナリストたちの協力を得て、無事に目的地へと航海を遂げるのがファンドマネージャーの仕事ですね。

ファンドマネージャーは多くの人々のお金を預かっています。
責任重大な仕事ですから危険なことはできません。
このことから、ファンドマネージャーに最も必要な資質は単純に、
「夢を見ないで、現実的な資産運用を行う人」
であるとPEPEは思います。


同時にこのことは、個人投資家にとっても最も必要な資質であると思いますよ。

なかなか損切りができない個人投資家さんはけっこういますよね?
「売ってしまったら損が確定してしまう、どうしよう・・・売ろうかな・・・。でも、もしかするとそろそろ上昇するかもしれない・・・。」そう考えてるうちに株価はぐんぐん下がりだします。

そうなると、
「あ〜、もうこんな下がってしまったら絶対売れない。」
となって保有株を塩漬けにしていくのが個人投資家のパターンです。


こうなってしまう原因は、たいていの個人投資家が、
「夢を見てしまい、現実的な資産運用を行えない人」だからです。
これはファンドマネージャーに必要な資質の正反対ですよね^^;

しかし、この点さえ改善できれば、
つまりファンドマネージャーに必要な資質である「夢を見ないで、現実的に資産運用する」ことができる投資家になれれば、成績もぐっと良くなるでしょう。少なくとも塩漬けして苦しむことはなくなります(塩漬けは苦しいですよ、経験者としては非常によくわかる^^;)

夢を見ないで現実的に資産運用を行う・・・。
できそうでなかなかできないことですよね^^;

※ファンドマネージャーの研究は今後も続けていく予定です。
研究次第によってはここに書かれてあることを訂正していくかもしれませんが、その点についてはお許しください。



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