やさしい投資信託ガイドトップファンドマネージャーの研究FMの研究(そのB)

FMの研究(そのB)


前回のFMの研究(そのA)で、
「FMにとって必要な資質とは何なのか?」を考えました。

しかし、前回の研究では『管理人PEPEの考えるFMに必要な資質』でしたので、
今回のコラムでは、実際にファンドマネージャーをしている方の意見を取り上げてみます。

投資信託の運用当事者が考える「FMにとって必要な資質」とは何なのか?
現役ファンドマネージャーのI氏の意見を分析していきます。

          

それではひとつずつ見ていきます。

@信頼できる人
これは『顧客から信頼される人』という意味と、『ファンドのスタッフの皆(部下のアナリストなど)から信頼される人』という二つの意味が含まれています。
顧客から信頼される人でなければならないというのは当然なことですが、それよりもファンドのスタッフの皆から信頼されているということの方が重要なようです。

ファンドマネージャーというのはチームのリーダーです。どんな世界でもそうですが、リーダーを信頼してないチームというのはまとまらないものです。
投資信託というのは、ファンドマネージャー一人が活躍している世界ではありません。ファンドマネージャーを支えるスタッフという土台があってこそ成り立つ世界です。土台がなくなれば、ファンド成績悪化は免れません。
ファンドマネージャーがスタッフから信頼されているという点は非常に重要な点です。


A自らの任務を十分に理解している人
これはファンドマネージャーが客観的な視点を持っているかどうかです。
投資信託の目的は資産を増やすことにあります、決して減らすことではありません。リスクとリターンの微妙なバランスは常に気を配っておく必要があります。
ファンドマネージャーの任務は資産を安全に増やしていくことです。


B考え計画し判断したことを実行できる人
ファンドマネージャーは苦しい状況に陥ったときでも、冷静に対処し判断を下していかなければいけません。最終的な判断はファンドマネージャーが決めるんです。ですから実行力のある人でなければいけません。考えたり、分析したりするのはスタッフのアナリストたちの仕事です。
ファンドマネージャーに決断力は必要不可欠です。

参考文献:「投資信託のしくみ」


※現役ファンドマネージャーの見解はこんな感じでした。
ファンドマネージャーという職業は一見、華やかな世界で活躍している人かなと思われがちですが、求められている資質はスーパーマンとは程遠いものであることがわかりました。
現在の自分達のファンドの置かれている状況を客観的な視点で見ることができ、決断を下していくことができる人というのが、ファンドマネージャーが考える「FMに必要な資質」であると思います。



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