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MMF4・注意点


 MMFは資金を待機させておくには非常に有効かつ安全な金融商品であることはMMF3・三つの利用法で紹介しましたが、もちろんこのMMFがまったくのノーリスクであるということではありません。あまり気になることはないのですが、潜在的に小さなリスクも抱えています。



@元本の安全性
MMFが元本割れすることはまったくといっていいほどありえないような金融商品ですが、では絶対に元本割れすることはないのか?と言われると、首を横にふらざるを得ない、、、


アメリカで過去、MMFの元本割れの事例がみられます。
2001年10月にアメリカのエネルギー会社・エンロン社の社債がデフォルトになったときです。(俗に言うエンロン事件のことです、ライブドア事件と比較されることがよくありますよね。)
このときのエンロン事件によって、MMFは手痛い一撃をくらいました。
MMFからの資金の流出が相次いだんです。
(このエンロン事件をきっかけに投信業界は、MMFの抜本的な見直しを実行しました。)


確かにMMFは元本維持のため安全性の高い商品に投資をして、少しでも安全性の確保に力を注いでいますが、それでも価格変動リスクや信用リスクのある資産に投資しているわけですから、全く元本割れの恐れがないわけではありません。
ただ元本割れがおきることはまずないといってもいいと思います。
なぜならMMFの目的は元本維持にあるのですから。

(補足)2011年欧州債務危機において、米MMFの一部には、欧州金融機関が発行するコマーシャルペーパーへの投資ポジションを大幅に落としているところが見られました。元本割れを防ぐことが最大の目標です。欧州金融機関は危険だとみなしたのでしょう。元本の維持が最大目標、、この言葉をきっちりとまもってますね。




A買い付け後30日未満の解約
 MMFは買い付け後30日未満で解約してしまうと、一万口あたり10円の信託財産留保額を手数料として差し引かれてしまいます。

MMFが実勢金利にスライドした分配金が得られる金融商品だからといっても、現在の金利は低いです。一ヶ月未満の解約では解約代金を差し引かれることにより、元本割れを起こしてしまう場合もあります。

ということで、資金をプールさせておく場所にMMFを活用するのならば、少なくとも一ヶ月以上は寝かせておくべきでしょう。



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