更新日:2011年11月22日(火)
やさしい投資信託ブログより抜粋(一部加工済み:2011年5月6日)
※ブログの中で特に読まれている記事であったのでコラムとして取り扱ってみました。元ネタはモーニングスターのコラムです。(元ネタページ:資金が集まるファンドは販売手数料が高いファンド?)
、、、がしかし、ブログとは違う結論へといきつきました。
まずは、下の図をご覧ください。
この図は、横軸に販売手数料(販売会社の大事な収益源)、縦軸に設定金額(募集して集まった金額です)としています。
モーニングスターの記事で問いかけていた内容は、こんな感じです。
『販売手数料(投信購入時に購入者が支払う手数料)が高ければ高いほど、販売員は販売活動を頑張って、その結果として多くの資金が集まるのではないだろうか?』
<本文一部抜粋>
そこで2010年度に設定されたファンドの販売手数料、設定額の関係を検証してみると、面白い事実が見えてきた。図1は横軸に販売手数料(税込)、縦軸に
設定額をとったグラフである。一般的には、販売手数料が低いほうが投資家の支持が得られやすく、資金が集まりそうなイメージがあるが、図1が示す結果は逆で、販売手数料が高いほど設定額が高くなる傾向が見受けられた。
<本文終了>
私たちのような購入者側から見ると、確かに安い手数料の方が評価が高くなる傾向にありますよね。ノーロード(販売手数料無料)投信とかも人気がありますし。しかし、2010年度に設定されたファンドの販売手数料と設定額の関係を見ると、手数料が高い方が支持が得られやすい結果となっています。
これを販売サイドからすると、手数料が高ければ高いほど、、これは自分のお給料に跳ね返ってくるので、高い手数料であればあるほど頑張ってしまうという、まさに馬のニンジン理論が働いているのだろう。
、、、とこんなかんじでモーニングスターのコラムでは結論を出していました。
ブログではなるほど、と感じて、、、
購入者サイド=良い投資信託とはリスクが小さくリターンの大きい投資信託
販売者サイド=良い投資信託とは手数料の高い投資信託
このように購入者サイドにとっての良い投資信託と、販売者サイドにとっての良い投資信託は違うのだから、注意しましょうと記事を締めていました。
この考え自体にはとくに違和感はないと考えているのですが、馬のニンジン理論の方は、少し安易な分析結果かな、別の視点もあるな、と思った次第です。というのも、、、、、(下に続く、、、)
<魅力的な金融商品だから手数料を高く設定できる>
2010年に大ブレイクした金融商品は覚えてますでしょうか。
私自身、何度もブログやコラムに取り上げていたにも関わらず忘れてしまってました。
通貨選択型ファンドでしたね。
このファンドは、顧客にとって魅力があふれる金融商品です。
魅力とは何か?
それは分配金があることと、その分配金の金額が高いことです。
(顧客にとって、この2点は非常に重要なポイントです。賛否両論ありますが、ここでは取り上げません。)
通貨選択型ファンドは、その魅力の高さから、販売手数料も高めに設定できています。
また販売もやり易かったのではないでしょうか。(分配金という魅力)
図のような結果がえられたのは、販売員が頑張ったから、というのが優先してくるのではなく、商品が顧客にとって魅力的であったため、多少高めに設定しても納得されたと考える方が背景を捉えていて現実味が高いのではないか、そう思いました。
顧客は顧客で、商品の魅力という観点から、販売手数料の高さに納得している面もあるのだと思います。分配金がもらえるという方がインパクトが大きいですからね、手数料はあまり目に入りません。
※当初はブログに書かれている文章を修正しつつ補足を入れようと思っていたのですが、途中でこの点に気付いたため、あっさりした内容となってしまいました。
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