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アメリカの投資信託のリターン


投資信託は長期で保有してこそ意味があります。
とくに株式型投資信託の場合は1〜2年よりも3〜5年、3〜5年よりも10年以上と保有期間が長ければ長いほど運用リターンいい成績になります。

というのも株式市場というのは、どうしても好不況の波が影響してきますので、
好況のときは株価も大きく成長しますが、不況のときはなかなか動いてくれません。
株式投資というのはリターンにムラがある商品なんです。


それでも長期的に見てもらうと株式投資はどの金融商品よりもリターンはよくなります。
(金投資<債券<株式投資)


実際に、アメリカの1984年〜2002年における株式型投資信託の平均運用成績は平均リターンが約10%となかなかの数字を出していました。1984年に投資信託を購入していた方はけっこうなリターンを得ているはずですね。

1984年に300万円投資信託に預けて運用した場合を想定してみると、2002年には1667万円になる計算です。うん、かなりのリターンを手にした人がいるに違いないです。


しかし、実際の投資信託に投資した個人投資家の1984年〜2002年における運用成績は、
平均2.6%とうえの投信のへいきんりたーんよりもかなり低い。

なぜだろう?

不思議ですよね。原因はなんなのか?

株式投資をしている方でこんな感情をもったことのある方はいませんか?
『自分が買った銘柄はぜんぜん値が上がらないけれど、もうひとつ買おうとしていた銘柄はすごいあがってるなぁ、、、こっちを売ってあっちを買いなおそうかなぁ・・・。』
こんな感情です。

こういう気持ちを持つと、
次第に現在の値動きに我慢できなくなり、より良い値動きをしているものに買い換えます。

あとはだいたい予想がつくと思いますが、売った銘柄はその後に急激に上昇していき、買った銘柄は上昇はしているものの、以前よりも値動きが鈍ってきます。
結果としては買い換えずにそのままホールドしていたほうがリターンは良い結果となりました。


実はこういうことが投資信託の世界でも起きていたんです。
自分が買ったファンドはぜんぜんあがらないが、よそのファンドは急激に上昇している。
ここで『う〜ん、買いかえたい!』と思います。

そこで現在保有しているファンドを購入した証券会社に相談に行きます。
客「いま保有しているファンドよりもあっちのファンドのほうがいいのではないでしょうか?」
担当者『そうですね・・・現在の状況下ではこちらのほうがいいでしょうね。』
こう言って買いかえを肯定してくれるでしょう。(買いかえ手数料が稼げますからね。)

そうして買いかえて手にしたファンドの値動きはもちろんのごとく鈍り、逆に手放したファンドは数年後ぐらいに急激に上昇していることに気づきます。

結局、買いかえ手数料分と売ってしまったファンドの上昇分を損するという計算になり、2.6%という著しく低いリターンの結果が生まれます。


この調査結果は、
『株式投資で大事なのは良いファンドへの買いかえではなく、どれだけ長く保有していられるかにかかってくる。』ということを教えてくれています。

※これから株式型投資信託を購入なされる方には十分注意して欲しい点だと思ってます。



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